11_読書感想

深夜特急(沢木耕太郎)

ついに読み終えた。
ワーキングホリデーでロンドンに来ている友人から紹介をしてもらったもの。
1970年代に筆者がアジアからバスを乗り継いでロンドンに向かうという旅行記で時代の違いはあるものの、バンコク・ロンドンに駐在している自分としては色々と共感できるものがあった。

バンコク・ロンドンに駐在して日本も含めて色々な文化・慣習・考え方を経験している自分と筆者の旅の経験、想いと重なる部分がある。

前半は香港を皮切りにアジア編で特にバンコク・タイは感じるものが多かった気がする。
また、今でもそうだろうが、日本の経済とは10~20年の差があり、途上国という外国を意識するのだと思う。
2巻のマレー半島・シンガポールを読み終えた後に大沢たかお演じるドラマを見たが強く感じるところが多かった。
その後のインド・トルコ・ギリシャ、そしてヨーロッパの下りはいわゆる旅行記としての読み物となってしまい、また、文化は違うものの先進国であるが故の驚きは前半と比べて物足りなく感じてしまった。
最後のロンドンは知っている地名・地下鉄の名前は出てきたもののもはやそれまでという感じになってしまった。

しかし、読書を通じて日本からアジア・インド・中東を経てヨーロッパを旅した気になることができた。
また、いずれにせよ現在も文化の違いに苦しんでいる自分に対してこれも長い旅の1場面であることと筆者と比べると随分と軟弱な生活を送っていることを実感し、頑張ろうという気にさせてくれた。

こういったものは時代に色あせることなく、人生の中で何度か読み返しても良いものだと思った。

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