政府は新インバウンド目標として2020年に4000万人の訪日外国人を掲げているようだ。
(2016年3月30日発表)
「爆買い」という言葉がニュースを飾り、小売店や観光施設はインバウンド需要で
業績向上を目指しているらしい。
ちなみにこの目標における消費金額は8兆円。
これは日本の百貨店・半導体業界の7.7兆円、7.6兆円の規模を上回る規模だ。
1企業や業界ではなく、政府が掲げるくらいなので国家にとっても重要な課題なのだろう。
一方で観光業とは縁遠い市民にとって訪日外国人は、正直言って迷惑と感じる場面が多々ある。
・混雑した電車に大きな荷物を持ち込む
・所かまわず「意味不明な」言語で怒鳴り合う
・ごみの捨て方、公共の場での振る舞いなどマナーが悪い
新たな社会課題として捉える向きはないのか、と思ったところ「観光公害」という言葉が
あった。
これを読むと、なるほど、ひどい。
彼らの受け入れで利益を享受できない人にとって何を思えばよいのだろう。
このような状況を作り出している日本政府や便益を享受する一部の業界はこの問題をどのように考えるのだろうか。
8兆円という巨大な消費をもたらす彼らの受け入れと観光公害を適度にバランスさせるのだろうか。
経済は循環しており、直接の便益は享受しなくとも間接的な経済的教授はあるはずだという議論もあるだろう。
ただし、そもそも経済的便益をどれだけの人が求めているのか、それが日本の総意なのかも考えて欲しい。
個人的にはインバウンド観光はゼロ、で良い。