13_保険業界

保険ERM経営 vol.4 / Corporate Management for Insurers’ ERM

保険ERM経営の理論と実践(金融財政事情研究会)

東京海上グループにおけるERM態勢

グローバルな競争力のある企業を目指して、ERM経営を「リスクベース経営(ERM)」と称して推進している。
リスクを定性・定量の両面から把握し、会社全体の「リスク」「資本」「リターン」を適切にコントロールする意思決定を行い、企業価値の最大化を目指す。

収益性の向上

 収益の持続的拡大と資本効率の向上
 ∟資本効率を高める新たな事業投資
 ∟既存事業の収益性改善
 ∟政策株式の売却

健全性の確保

 AA格を維持できる資本とリスクのバランス
 ∟自然災害リスクにチアするリスク管理の高度化
 ∟巨大リスクに耐えうる財務基盤の確保


出典:東京海上ホールディングスHP(画像にリンクを貼付)

ERMのガバナンス

CFOとCROおよび経営企画部とリスク管理部が連携・協働してグループのリスクベース経営(ERM)を企画・推進している。
リスクアペタイトフレームワークを導入し、どのようなリスクをどの程度まで取ってリターンを獲得するかを定めた「リスクアペタイトステートメント」を設定している。

資本十分性の評価とモニタリング

AA格の維持を目指してVaRを用いてリスクを定量化し、リスクの合計額が実質純資産の範囲内に収まっていることを検証して、健全性が維持・確保されていることを確認している。

モニタリングを半期に一度、定期的に実施すると共に、金融環境の変動が激しい時などESRが低下するリスクが高い場合には、モニタリングの頻度を上げるとともに必要に応じてリスクの削減などESRが一定レベルを下回らないための準備を進めることにしている。

資本の有効活用

リスクアペタイトフレームワークに基づいて各事業会社に戦略的に資本を配分している。

業務運営でのERMの活用

政策株式に関するリターンとリスクを勘案の上、リスクを削減すべく、政策株式を継続的に売却している。
新たな事業投資を行う際には、新たな事業分野をグループのリスクポートフォリオに加えることでグループ全体のリスク分散効果の向上や収益の拡大により資本効率が向上するか、といったリスクベース経営(ERM)の視点を踏まえた方針決定を行う。

(コメント)
まだAmazonのアフィリエイトを貼付できないので情報だけ。。。
タイトル:保険ERM経営の理論と実践
出版社 :金融財政事情研究会



COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です